小学校受験の教材

小学校受験の教材(主にテキスト)は大きく分けて、全ての単元を網羅した「基本教材」と学校別の対策のための過去問や対策本に分けられます。

取り掛かりはまず、基本教材で基礎力〜応用力を身に着け、その後年長夏頃から、志望校の過去問や対策本をこなしていくのが良いでしょう。
(もちろん、過去問はどんな問題が出るかなどの調査は早ければ早い方が良いですが、取り掛かるのは直前の方が良いです。)

<基本教材>

小学校受験の教材で一番利用率が高いのはこぐま会の「ひとりでとっくん100シリーズ」でしょう。これは、全部で100冊あり1冊30枚のシリーズですが、これを2巡すると割りと力が付くようになっています。
これに加えて、理英会、奨学社、伸芽会などの問題集をこなしていく人が多いのではないでしょうか。
また、それらの基本教材で学習した後は、それぞれの学校の過去問や対策本をこなしていくようになりますが、これらは、年長夏以降で問題ありません。

それぞれ一長一短あるため、ここではそれぞれの教材の特徴や使い方などをご紹介します。

【こぐま会 ひとりでとっくん100シリーズ】

全部で8単元100冊のシリーズです。受験生の多くがこのひとりでとっくんシリーズを使っています。1冊30枚からなり、最後になるにつれ、難易度が高くなります。1回では定着しないため、2回、3回と繰り返すことで力が付いてきますが、総合的に難易度は高くはありません。偏差値50〜55をクリアするための教材と認識しておきましょう。
ひとりでとっくんシリーズの良いところは、その内容に併せて、具体物が販売されており、理解に躓いた場合、具体物で巻き返しし易い点です。
例えば、観覧車の問題も、実際に自分の手で回転させると、今までペーパーだけではわからなくても一瞬で考え方が身についたり、小さいシーソーなどなかなか自宅では作れないような知育教材がネット購入もできるようになっているのがオススメです。1冊600円と手頃なのも良いです。

【理英会 ばっちりくんドリル】

基礎編と応用編に分かれているため、基礎編をすんなりこなせた分野はすぐに応用編に移るのが良いでしょう。
基礎編でも、躓く分野は基礎編を間違えなくなるまで復習した後応用編に移り、
全てを完了するとかなりの実力がつきます。
ただ、基礎、応用それぞれ55冊ずつあり、全種類揃えるとかなりのボリュームがあるため、こぐま会ひとりでとっくんシリーズで得意な分野は基礎編を飛ばして応用編からスタートしても良いかもしれません。
またおはなしの記憶では入試同様の練習ができるCD(別売り)もついているため、本人のみで学習できるようになっているのも良いところです。

【奨学社 ハイレベル合格100】

このシリーズは、お話の記憶・図形・注意力・比較などの5分野からなっており、1冊あたり100ページの問題になっています。
こぐま会、理英会が1枚につきだいたい1問の形式に対し、こちらは1枚につき数問収まっており、縦型なのも、他の教材とは違う点です。
絵が子供に馴染みやすく、子供が好んで取り組める教材と定評があります。
ただ、全網羅できていない部分があるため、こぐま会か理英会のシリーズと併せての利用をオススメします。

<過去問、対策本>

【伸芽会 有名小学校合格シリーズ 学校別入試問題集】

小学校入試の過去問題集で一番使用されている問題集で、通常5〜10年分の過去問題が収集されています。
出題された問題だけでなく、使用された筆記用具や時間割なども記載されており、本番のシミュレーションに役立ちます。
また面接で出された質問などもチェックすることができます。
他社の過去問題集よりやや難易度高めに作成しているため、取り掛かるのは、年長夏以降にするのが良いでしょう。
それまでは、どのような問題が出るのかを確認し、類似問題や、頻出問題を別の問題集でクリアするようにしておくのが良いでしょう。
間違えた問題は正解できるまで何度も繰り返すのが良いです。

【こぐま会 学校別ひとりでとっくんシリーズ】

過去入試問題の類似問題を基礎、発展の2冊に分けたシリーズ。上記の伸芽会の問題集に取りかかる前にマスターしておくのが良い問題集です。
発展バージョンもあまり難易度は高くないため、年中終わりからでも始めて問題ありません。

【理英会 そっくり問題集】

過去5年間の過去問題集が収められています。伸芽会の 学校別入試問題集の内容とほぼ似ていますが、過去問題は全く同じ問題を何度も解くよりも似た問題の量をこなす方が本番の正答率を上げられるため、伸芽会の過去問題集2回(もちろん正解できない問題はできるまで)+理英会そっくり問題集の近年5年分を1回こなすと直前の過去問対策は万全です。
またこちらは工作などのキットが数年分付いていることも多く、フリマサイトやオークションサイトなどで購入するよりも、新品で購入しても勿体なくない品と思います。(フリマサイトなどでは、これら工作キットのみが使用済みの場合が多いため)

<教材を安く手に入れる方法>

上記の教材を揃えるとなるとかなりのお金がかかります。(こぐま会の100冊だけ全てを揃えると60,000円以上かかります。)
メルカリやフリマサイトには、それらが、半額〜8割程の金額(送料込み)で出品されていることが多いです。オークションサイトでも出品はありますが、数が多くないのと、手にするまでに日数がかかることが多いため、オススメはフリマサイトです。

<まとめ>

小学校受験の教材は各社から様々出版されていますが、スタンダードなこぐま会のひとりでとっくんシリーズを一通りこなし、苦手な部分は何度も繰り返すこと、理英会のばっちりくんシリーズで強化単元に力を入れ、年長の夏からは各社からの過去問を正解率高くこなしていくというのが理想的でしょう。