小学校受験のための塾・教室

小学校受験することを決定した、もしくは検討している時に同時に調べ始めるのが、小学校受験のための塾・教室でしょう。
塾・教室によって合否は大きく左右されます。それは、カリキュラムや志望校に合った指導内容か、また先生との相性や家庭との信頼関係などそれらが全て合格に結びつくからです。
ここでは、関東を中心に展開している大手塾の紹介、また、大手・個人塾のメリット・デメリット、それぞれの分野(ペーパー、運動など)に強い教室をご紹介します。

<関東の代表的な大手塾>

①ジャック幼児教育研究所

どこよりも早い年齢から教室あり/ペーパーの速さが身につく/最難関共学校の合格実績多し

およそ50年の歴史を持つジャック教育研究所。主に東京都内に教室を構えています。
他の幼児教室は早くても年少の11月から受験クラスを用意しているのに比べ、ジャックは年少になる前年度の11月から「新年少」クラスがあり、教室によっては年中からだとなかなか教室に入塾できないことが多いため、ジャックに入塾されたい場合は早めに空き状況だけでも確認しておく必要があるようです。教室によっては、毎年○○頃までには定員に達します、など教えてくれるところもあるので、確認してみましょう。

ジャックは、青山学院初等部、学習院初等科、慶應義塾横浜初等部、早稲田実業学校初等部などに多くの合格実績があり、それぞれ学校別の授業などもあります。
ジャックの特徴として、「保護者の観覧」があります。子供が授業を受けている姿を後ろから他の保護者と見ることができるため、ペーパーの良し悪し以外の態度や姿勢なども見ることができ、すぐに子供とそれらを改善することができるのはメリットでしょう。
また、ジャックの模擬試験は、他と比べて少し難易度が高いのと、それらに太刀打ちできる内部生も多いため、模擬試験だけ受けたらいつもより偏差値が低かった…などとおっしゃる方も多いようです。
ジャックは、ペーパーが早く解けるようになる授業内容、また「運動」にも運動能力だけでなく「聞いて理解する力」を身につけ、自発的に「やってみる」という意識の開発にも力を入れているようです。

②伸芽会

オープン模試の受験者数業界No.1/具体物を使用したわかりやすい授業/創業50年の老舗教室

伸芽会はオープン模試の受験者数、教材・過去問題集の出版部数、学校別個別面談会の開催規模など業界1位の実績を誇る受験教室です。
小学校受験の2大大手としてジャックと伸芽会を挙げられることが多いですが、ジャックと大きく違う点は、「教育方針」です。
ジャックは年中11月からは「具体物」を用いた指導はほとんど行いません。ひたすらペーパーを解いていく、という方針ですが、伸芽会はぎりぎりまで具体物を用いて指導を行います。間違えたら、また具体点があるので、そちらも鑑みて検討する必要がありそうです。
季節の講習や合宿などのイレギュラーに参加するとかなり高額になるので取捨選択していかないとかなり高額になってしまうようです。物に戻って理解を深める、ということを大切にしています。
どちらが良いか、というのは子供の性格や理解度にもよるかと思いますが、伸芽会の特徴として、「料金が高い」とう点も挙げられますので、そことも鑑みて検討する必要がありそうです。
季節の講習や合宿などのイレギュラーに参加するとかなり高額になるので取捨選択していく方が良いようです。
ジャックのような参観型ではないため、授業終了後の先生からのフィードバックをしっかり家庭学習に活かしていく必要もありそうです。

③こぐま会

オリジナルの教材・教具を開発/ひとりでとっくん100シリーズは受験者のほとんどが利用/女子校に強い

こぐま会は「ひとりでとっくん100」シリーズが非常に有名です。領域別に分かれており、1冊30枚のテキストになっており、非常に取り組みやすい内容になっており定評があります。
またこの他、多くのオリジナル教材、教具を発売しており、ネットでも購入できるため、それらを通塾と併せて使えるのもメリットです。
こぐま会は、女児が非常に多いです。ほぼ全ての都内女子校の志望校別クラスが設けられており、志望校に合わせた学習内容を実践してもらえるのが良いところです。聖心女子学院初等科、雙葉小学校、東京女学館小学校(AO・一般入試)、東洋英和女学院小学部、白百合学園小学校、日本女子大学附属豊明小学校、田園調布雙葉小学校、横浜雙葉小学校、立教女学院小学校、光塩女子学院初等科などのコースが揃っています。
こぐま会の教具はテキストと連動しやすく、家庭学習での強い味方となるため、教材を試し、子供との相性が良いようであれば、こぐま会の教室も検討し易いでしょう。

④理英会

神奈川では志望校の合格率が15年連続トップ/独自のICT教育実施、動画・アニメーションを使用

理英会は神奈川県の私立小学校の合格実績ではNo.1を誇る教室です。神奈川県の小学校別コースが豊富に用意されていること、また、他の塾よりも、現在の実力や目的に合わせた細かいクラス分けがされていることも実績に繋がっているでしょう。
また、2月〜6月にかけて、東京・神奈川・千葉のエリアで私立小学校の合同説明会を数多く実施しており、学校の情報に関してはかなり多く保有されている点に関しても心強い味方になるのではないでしょうか。

<大手塾と個人塾のメリット・デメリット>

【大手塾のメリット】

・多くの生徒の中で、子供の立ち位置がよく分かる
・マニュアルが整っているため、教室、先生でのレベル差が少ない
・更に歴史がある教室だと学校の情報も生徒の情報も豊富

【大手塾のデメリット】

・教室運営、広告などの費用もかかるため、値段が高めに設定されている
・様々なコースがあるが積み上がると月10〜20万かかる
・中には先生に相談するのにも課金されるシステムあり

【個人塾のメリット】

・個別のフォローをしてくれるので、苦手分野克服がしやすい
・保護者との連携、相談などもしやすい
・大手に比べると値段が安めに設定

【個人塾のデメリット】

・周りとの差が見えにくく、競争心に火がつきにくい(母も子も)
・行動観察などの機会が少ない、ないことも
・多くの子供の中での経験が少なくなるため、本番でたじろいでしまうことも

<塾・教室を決めるには>

教室選びはとにかく早めに!年中最初頃には体験を始めましょう!
大手・個人ともに、どこの塾・教室に通うべきかは「まずは体験」してみることをお勧めします。 「名前が有名だから」「みんなが通っているから」「大手はお金がかかるから」などと最初から決めつけてしまうのではなく、それぞれのスタイルや雰囲気を肌で感じ、お子様の合う合わないを見極めましょう。
どこの教室でも体験の機会を設けているため、直前で焦ったり、結局納得いく教室と出会えないまま本番まで迎えてしまうことの内容、教室選びは早めに開始するに越したことはありません。

合格した家庭の教室事情を聞くと、大手と個人塾のW通いをされているご家庭も結構ありました。
上記のように大手、個人塾とそれぞれのメリット・デメリットがあるため、それぞれを補う形で両立されているようです。
個人の塾や教室で苦手を克服し、先生とは何でも相談できる関係を築き、大手ではその成果を大勢の中でどう発揮できるかを確認したり、模試で我が子の立ち位置を把握する流れで取り組めると、経済的にも精神的にも良いかもしれません。