模試の受け方
小学校受験も、中学校、大学受験と同じく、本番までに本番同様の「模試」があります。模試の種類も大手が開催する大規模のものから、塾ごとに開催する少人数規模のものまで沢山あるので、どの模試を受けるべきか迷われる方もいらっしゃるようです。
ここでは、全国規模の模試から小規模模試までどのように受けるべきかご紹介致します。
<小学校受験 模試の種類>
みつめる21 「小学受験統一模試」
「小学受験統一模試」は、300以上の幼児教室と教育図書21が共同開催する全国最大の小学受験模擬テスト。年間のべ10,000名以上、各回2,000名以上が参加する大規模な模試になります。
年中の9月から受験可能で、年中の間は9月、2月、3月と3回の模試があります。
年長になると、5月から10月までほぼ毎月模試が実施されます。
開催場所も東京、神奈川、埼玉と関東地方の数カ所で実施されるため、小学校受験を控えている年長児の多くが受験する模試になるので、何回かは受けることをお勧めします。
志望校を記載し、模試の結果には志望校の合格率、対策などを把握することができます。
模試の結果も約2週間で届くので、あまり間を空けずに復習することができるのも良いところです。
毎回、上位20〜30%には、9月に行われる「選抜模試」の優待が送られるようになっており、選抜模試では本番さながらの学校別での模試を受けることが可能となります。
この小学受験統一模試では、毎回、各私立小学校の校長先生などのプチ説明会なども併設されており、子供が模試を受けている間、保護者はこの説明会を聞くことができるのもメリットです。
1回につき、約10,000円ほどかかるため、毎月の経費に入れておくのが良いでしょう。
理究エデュオ 「全統オープン総合テスト」
こちらも、小学受験統一模試に次ぐ全国規模のテストです。幼児教室大手の理英会が共催となっています。こちらのテストは、ほぼ毎回私立小学校を借りして実施されているので、児童の考査の予行演習ができる点が良い点です。実際の試験では、1年生や2年生が使う机でペーパーを解いたり、小学生に合わせたサイズの体育館などで運動が行われるため、事前に雰囲気に慣れておくことが大切です。
また、こちらの模試は近年ウェイトが大きくなっている「行動観察」単体のゼミ+テストの実施回数が多く、この講座を受けるだけでも様々な環境でどんなメンバーでもお題でも対応できる力が身につくはずです。
ジャック こぐま会 伸芽会など 総合/学校別模擬テスト
ジャック、こぐま会、伸芽会など大手塾では、総合/学校別模擬テストを行っており、上記の全国規模模試と併せて学校別などの模試を受ける人が多いようです。
ジャックは、他と比べると難易度が少し高いようで、通っている児童の全体的偏差値が高いため、厳し目の結果になるよう。ただ、大変人気の模試なので早めの申し込み、通常の授業を取らなくても、模試の予約を優先的に取れる準会員になっておくと模試も受けやすいようです。
こぐま会は、女子校に強い幼児教室として有名ですが、模試も女子校志望の方は学校別での模試を受けることをお勧めします。
志望校にあった問題傾向や対策のアドバイスがもらえるため、雙葉、白百合、聖心志望の方の多くが受験されるようです。
伸芽会は、直前期に、毎週模試が受けられるシステムがあり、1回1万円弱と手頃、かつ日程、教室も毎回自由に選べ、支払い方法も1回ごとの支払いになっているなど、かなり融通がきくようになっています。
直前期になり、基礎ではなく、ひたすら発展、テスト形式のものを繰り返し慣れさせたいという方は伸芽会の総合模試をお勧めします。
<模試は結果ではなく復習が肝>
模試の結果に一喜一憂する、それは仕方ないことかもしれません。ただ、模試はあくまでも模試。ずっと模試の成績が良かった児童も本番では失敗してしまう、それもよくあることです。
模試は今の力を試すのに一番良い方法だと思いますが、その結果云々よりも、失敗してしまったところを次に失敗しないためにはどうすれば良いか、また正解したところも本当に100%理解しているのかどうかなどの復習をすることが何より大切になります。
また、試験結果の苦手なところにフォーカスしてそればかり勉強していると、得意だったところがまたできなくなってしまうこともあります。もしかすると、苦手分野としているところが、志望校ではほぼ出題されない分野であるかもしれません。
志望校の頻出分野を優先的にクリアにし、次に全体的な苦手分野を潰していくという順番で対応していくのが良いでしょう。
<模試は直前期でかなり変わる>
模試が伸びないと悩んでいる家庭は多いですが、年長夏までの模試の結果はほとんど気にしなくて良いでしょう。場慣れや、このような問題が出るのかという把握というもので捉えていてもさほど問題でないと思います。
年長の夏休みで、実力はかなり左右されます。模試の順位もこれによりかなり変わってくるため、模試の「結果」は、9月10月以降の模試でリアルに出るものです。
9月の模試の結果で最終的な願書を出す学校を決め、10月の願書後、実際に受ける学校決めは9月、10月の模試の結果を参考に決定するのが良いでしょう。