小学校受験の試験内容<工作>
小学校受験の考査の工作は、お受験運動・体操と似ています。
小学校受験の工作・製作というのは、「指示をきちんと聞けているか」が第一に重要なことであり、「独創性」「オリジナリティ」などは必要なく、「指示通り」に「時間内」に仕上げるという点を評価されます。
これも訓練していれば、一定の点数が取れるようになる項目です。
工作は楽しんで取り組める考査でもあるため、受験勉強中の1つの息抜きとして楽しく取り組みたいものです。
【小学校受験における工作とは】
『キレイ度8割でも「時間内」に「指示通り」が高得点の秘訣』です。
(※女子校の巧緻性は「綺麗さ」を求められることが多いので、こちらは別途ご紹介します。)
工作考査は、工作を始める前に先生が工作の手順を説明します。子供がそこで、下記を一度にインプットしなければいけません。
「何(材料、色など)を何(道具など)を使ってどのように(色、形、大きさなど)どうするか(切る、塗る、組み立てる…など)」
これが複数になってくると、どうしてもそれぞれが交錯してしまい、指示通りの作品に仕上がらないことがあります。
難関校になればなるほどそれらが複雑になっています。
そして、それらを几帳面に塗ったり、切ったりしていると時間内に全てが終わらないこともあります。「丁寧な子」の方が不利になってしまう可能性が高いのもこの項目です。
難しいですが、そのような子にはある程度の諦めと、時間内に仕上げることの大切さを身に付けさせる必要があります。
ペーパー、行動観察・運動・体操・絵画…の中では、お教室に通わずとも合格点に近づけやすいのが工作(&巧緻性)です。(絵画も同じくらい自宅対策のみでできそうな項目ではありますが、良し悪しの判断がやはりプロに見てもらった方が安心です)
市販で販売している過去問は、工作の材料なども記載してあるため、それを揃え自宅で繰り返すというのが1番上達できる対策となります。
それらを毎回揃えるのが唯一大変ですが、繰り返していると、どんどん早く綺麗に仕上げるようになっていきます。
こぐま会が販売している工作キットなどを利用するのも良いでしょう。
中には、行動観察の中で工作を取り入れ、工作の出来の他、道具の貸し借りや、みんなで相談して工作を仕上げるなどの発展系もあるため、そのような問題傾向がある学校では、別途の練習をした方が無難でしょう。
【自宅で毎日対策したい項目】
ちぎり、はさみは、なるべく早くにマスターしておきたい項目です。ちぎりとは、折り紙や画用紙などを型通りに指だけを使ってちぎる作業です。
大人には簡単な作業ですが、小さい子供の手先ではとても難しく感じる作業です。1日1枚で良いので、◯△□の形を素早くきれいにちぎれるようにしておきましょう。
ちぎりのポイントは、左右の親指同士をこすり合わせながらちぎりを細かく進めていくのが早く綺麗にちぎれるコツです。
また、はさみも、線の真ん中をスラスラ綺麗に切れるようになるには練習が必要です。特にギザギザ、曲線などはどうしてもずれてしまいがちなので、こぐま会のはさみ切りの基礎、応用を年長夏頃暗いまでに数冊終えておくと安心です。
自宅で毎日できるからこそ、工夫次第で工作がどんどん得意に、また好きになります。そんな中でも100円均一は、小学校受験の工作の宝庫であり、活用すべきです。
<ちぎり用の紙>
折り紙、画用紙に加え「お花紙」をちぎるという難易度が高いお題が出た学校もあります。紙の繊維と逆行してちぎる練習ができます。
<はさみ、のりなどの道具>
本番は、学校側が用意したはさみやのりを使うことになります。はさみも、いつも使い慣れているものばかりでなく、様々なタイプのものを買って交互に使う練習をしてみましょう。また、のりは「みずのり」「スティックのり」「つぼのり」と全てに対応できるようにしておく必要があります。早稲田実業学校初等部では「つぼのり」で出題されることもあり、こちらもどののりであってもそれぞれ気をつける部分が異なるため、全てを使っておきましょう。
<ホッチキス、穴空けパンチ、クリップ(大小)など>
これらはあまり出題されることはありませんが、中には生活巧緻性を絡めて工作で出題することもあります。100円なのでこれらも是非試してみましょう。1度経験しておくと、本番で出題されても落ち着いて取り組むことができます。
100円均一は、「巧緻性」の考査でも使えるものが多いので、こちらは別ページでご紹介します。